急に手首をぐいっと引かれた。


合わさった直人の目はやけに鋭くて…


それだけで鼓動が速くなる。



「聞い、てるよ…?」



耳は聞こうと一点に集中してるのに、


身体は反するように変に仰け反ってしまう。



話、するって決めたんだから聞かないと…っ…


あぁ、頭がぐるぐるしておかしくなりそう。





「俺…









お前が好きだ」




……………。




ん!?




「あれ、ごめん…
耳ぶっ壊れちゃったのかな?
好きとか聞こえたような…」


「壊れてねぇよ。現実逃避すんな」