直人ママの乗った車を見送る。
ふぅ、まるで嵐みたいだったなぁ…
もう見えなくなった車の先を見つめながらそう思った。
「えっと…じゃあ家に戻ろっか」
「ん」
吃りながら言う私に対して、直人はまぁ平然とした態度。
一体この人は、何を考えているんだか…
前までは手に取るように分かったのにな…
今の直人は…全然分かんないよ。
シーーーーーン……
静寂が私たち二人を包む。
エレベーターに乗って階に着くまでの間、私は混乱状態が続いていた。
い、一緒に住むって何なんだ?
私はただ、話がしたかっただけで…
あっ、話はたっぷり出来るのか。
いやいやいや、そうじゃないでしょ!!