タッタッタッタッタッッ……



ガチャッーーー




ガタタンッッ!!




もうそれはそれは雪崩れ込むように、


自分の家に帰ってきた。



そして私は玄関が閉まったかを気にする余裕もなく…


部屋のドアに力なくもたれ掛かった。



運動苦手なのに思いっきり走ったから、心臓がバクバクして苦しいのなんの…



「はぁ~~…何やってんだろ、私…」



結局何も聞くことなく、逃げてきてしまった。


直人の言葉を聞くのがどうしても怖くなって…



変な勘違いをしてしまいそうになったんだ。



『直人は…私が好きなのかも』


って…



そんな訳あるはずないのに。



私は直人から“好きな人がいる”はっきり言われたんだから…


そんなの本人に言ったりしないでしょ?