そういえば、直人の好きな子って誰なんだろう…
学校では私か花音ぐらいしか話してる女子って居ないし。
もしかして他校の人なのかな?
休み時間終わり間近のこと。
選択授業が三人と別々だった私は、一人で指定の教室に向かっていた。
ボーッと歩いていると余計なことがぽんぽん浮かんでくる。
考えたら苦しいだけって分かってるのに…
気になって気になって、考えるのが止まらない。
花音みたいな可愛らしい子なのかな…?
いや、でも年上って可能性も捨てきれない、しーーー!?!?
「な……んぐっ!」
「あー、静かにしてね?
こんな狭い場所にいたら…怪しまれちゃうからさ」
突然腕を引っ張られたと思ったら聞こえてきた声。
振り返らなくったって誰なのか分かる。