「計画通り、だね?」



騒動の合間に獲得した二つのハチマキを腕に通す。


花音は私の言葉に何やらニヤニヤしていた。



「うーむ、ズル賢い美桜ちゃんの考えつきそうなアイデアでしたねぇ~。まさか自らをエサにするとは…」


「あら、貶されているのかしら?でも一種の賭けだったけどね。『もし私が囲まれたら』って場合のみ、有効な作戦だもん」



仮定を立ててはいたものの、本当に狙ってくるとはビックリだった。


運動オンチってのも要因にはなるんだろうけど…


あとは…直人と大和のファンクラブの子たちが多いから。


こっちの方が、本命だったりして?



「でも上手くいったしオーライでしょ!んじゃ、私は残党の狩りへ行ってくる。行けー、愚民ども!」


「引きずり落としてやろうか」



花音と直人は仲良く?喋りながら去っていった。


さっきとは違い、ここ一帯はガランとしている…


まぁ指折り数える位しかいないからなぁ。