じわりじわりと距離が詰められていく。
なんで…私一人にこれだけの人数が寄ってくるの!?
ハチマキを取れるのは一人だけなんだけど?
もしかして…
直人や大和と仲良いのが原因?
日頃の妬みが反映している…とか?
「美桜ちゃん。覚悟!」
「眞中さん、観念なさい!」
しかもかなりの恨まれ具合とみた。
元はといえば、こいつらが顔が良いせいじゃん!
何故私が報復を受けねばならんのか。
「もう辺り一面埋め尽くされてるぞ!どうする?」
「うーん、これは…」
絶体絶命、万事休す。
端から見ればそんな場面。
だけど…
「え…」
「どーして…」
そんな中で私は…
笑みを浮かべていた。