まるで誤魔化すような答え方。
抱きしめられた時もそして今も。
大和の私に対しての『好き』って気持ちがいっぱい伝わってくる…
言われたからこそ、自分にもそれが理解できたんだろうけど。
そうだとしても、伝わってくる…
大和の熱くて…真剣な想いが。
「居た!もう美桜ってば…一人でどっか行かないでよ!探したんだからね?」
パラソルのある場所に行くと、花音が怒りながら抱きついてきた。
「ごめんね。すぐ戻ってくるつもりだったんだけど…」
抱きつかれたまま身動きがとれないでいると、直人が無言で近付いてくる。
そして…
「いひゃい(痛い)」
「お前は…どこまで人を心配させれば気が済むんだ。あぁ?」
両頬を摘ままれて外側へ引っ張られた。
しかも向けられた顔はとてつもなく盤石なもので…