「わわっ」
強く手を引っ張られてぐらりと体が傾く。
そしていつの間にか、私は大和の腕の中に…
「えっと、その…」
二人とも水着だから、肌が触れているところが多い分だけ…ドキドキする。
言わなきゃいけないことはたくさんあるのに、この状況のせいで頭の中はパニック状態!
「焦ったんだぞ…急に居なくなるから」
ギュッとさらに抱きしめる力を強める大和。
もっとパニックになりそうだったけど。
ふと、大和の声が震えているのが分かった。
「ごめん…」
それが分かったら、もうその言葉しか出せなかった。
きっと、たくさん心配させちゃったよね?
現に連れていかれそうになった訳だし…
「良かった。美桜のこと、守れて…」