「あの先輩に襲われてたかもって言ってんだよ!」
「お、おそっ…!?」
いきなりの襲われる発言に驚く私。
そりゃ生徒会室に来ないかとは誘われたけど…
それは話をするってだけのことで…
これって直人の考えすぎ、だよね。うん…
「別に、会長はそんなつもりじゃ…それに、もしそういう事態になっても。自分の身は自分で守れる、し…」
「へぇ…」
思わず強気な言葉を口走ると、途端に直人の目の色が変わる。
そして掴まれたままだった手首を後ろの壁に縫いつけると、反対の手も同様に壁へと…
「じゃあ…振りほどいてみれば?」
射抜くような瞳で段々と距離を詰めてくる直人。
「なに、して…」
近付いてくる顔に自分の体温が上昇していくような気がした。
「離れてよ…」
交わった視線を離すことも出来ずに。
まるで…捕らわれてしまったみたいな錯覚を起こす。
「目、閉じろ…」