ブラウスを着た小柄な背中。


細くてちっさくて壊れそうだ……。


なんかあったら守ってやんないとヤバそう。


………らしくないこと考えてるな。


自分に寒気。



「チビ。灰皿〜」

「ないよ!あたしタバコ吸わないもん!吸っちゃダメだよ?」

「うっせー。お前は母ちゃんか」

「あ!ねぇ、駆琉くんのお母さんってどんな人?」

「あれは……男だな」

「男前カッコイイー!!」


大河家に生まれたら、そんなこと言えなくなるぞ……。


素直に笑うチビが可愛く感じて。


でも、マジでニコチン不足……。


「灰皿」

「だからないよ」

「買って来い」

「ヤダ」

「ブス」

「ショック」



ダメだ……。


今度、チビの家来る時は灰皿持って来る。


もう手当てしてやったから俺帰ります。


「帰っちゃうの…?」

「おう。翼早達に会って来る」

「そっか…バイク気を付けて運転してね」


くしゃくしゃ頭を撫でれば、顔を赤くして俺の腕を掴んだ。


離れたくねぇって思う俺って今日はなんか変だ。