これじゃあ、俺がいる意味ねぇじゃん。
別に頼られたいってわけじゃねぇけど。
「手伝ってやろっか。手当て」
「ありがとう!でも、脱げって言うんでしょ!絶対!」
「よく分かってる。じゃ、脱げ」
「駆琉くん!あたしだって一応、女の子なんだよ!?」
「マジか。忘れてたー」
「棒読みひどい……」
躊躇しながらもブラウスを脱いだチビの横腹には、くっきりと蹴られたアザ。
ここまでするとか最悪だな……。
根っこ腐ってんじゃね?
「もうヤダ…恥ずかしい…」
「別にお前の体見たって欲情しねぇよ。むしろ欲情するとこあるか?」
「あるよ!えっと〜……胸!」
「黙れ、まな板が」
背中とか腹とかに湿布を貼ってやって包帯を巻いた。
体細過ぎ。
包帯余り過ぎるし。
「ありがと…駆琉くん」
「早く服着ろよ」
「あ……欲情した!?」
「風邪引いても知らねぇぞ?」
「ヤダ!!着る!」
俺も普通の男子高校生ってコイツ理解してるわけ?