「 ……じゃ、俺先生に用あったから…… 」


「 うん。部活、頑張ってね 」


「 さんきゅ 」


そう言ってスッと私の横を通る葵くん。


その時ふんわりと葵くんの匂いがした。


もう、しばらく触れていない。
だから匂いすらも懐かしく感じてしまう。


ここ、2ヶ月。連絡もほとんどとってないし学校でも会わなかった。


「 自然……消滅かな 」


悲しいことに今の私にはそれしか考えられなかった。





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