ガラッ 「 ……あ 」 職員室から出ると汗で髪が濡れた葵くんと会った。 「 心菜……。どう?最近受験は 」 「 順調だよ。今、先生に聖王学園を勧められた。そこと地元の公立高校と迷ってる 」 私がそう言うと葵くんはなぜか悲しい顔をした気がした。 「 聖王か……俺には遠いな 」 どくんっ その言葉に胸が重くなった。 .