【SIDE #Malcom・Charlton】




私は城下町への道を走った。




奴らはすでに城下町に進入していて、商店街は炎に包まれていた。






「少し遅かったか…」




とりあえず、無我夢中で襲いかかってくる奴らを蹴り飛ばした。







「ひゃっほーーーいっ!!」





うむ。やはり私の蹴りは国1番だ。
















…まあ、それは置いといて、一つ疑問が生じた。




奴らは目がないのに、どうやって人間に襲いかかっているのだろう。という事だ。









今まで、襲われるのが当たり前すぎて、何も考えていなかった。






しかし、どうやって…















「おいマッシュ!!」






すると、後ろから声がした。





そこにはディランが立っていた。







「なっ、誰がマッシュだっ……」




私がそう言いかけた時、今まで大人しかった影が一斉にディランに襲いかかった。






「うおっ!?ちょい待てって!!」





ディランはすさまじい瞬発力で、奴らから逃れた。



四方八方から襲いかかった影は、ディランが逃げた事で互いに衝突し、唸りあっている。






「あっぶねえ…」





そう呟くディランを見て、私は謎が解けた気がした。





「なるほど。そういう事か…」



「…あ?何だよ急に。キモっ」





そう言いながら額の汗を拭う、ディラン。





「ってか、ノドかわいたんだけど」



「そうだな、僕もだ。その辺の民家の水道はまだ大丈夫かな?」



この辺りはまだ燃えていない。



たぶん今なら、どこか入れる所があるだろう。