周目線。 あれは、まだ中学生の時。 二つ下の綺羅と蘭が入学した時の事。 雅と矢月でサボっていた時。 蘭の手を引かれ泣きながら屋上に入って来たのが綺羅だった。 印象は、美人で泣き虫で誰かが居ないとダメなタイプの女だった。 俺は、綺羅に惹かれた。 媚びない綺羅に。 「周…お前もか?」 雅が耳元で囁く。 雅も惚れたんだろう。