教室に戻ると、担任の先生からの最後の挨拶をした。
先生からの挨拶が終わると、
「梨沙子ーーー!」
と、言いながら真美が走ってきて、ぎゅっと抱きついてきた。
「……うっ…うっ…高校生活がおわっ……ちゃ…ったよぉ…」
「真美……泣かないでよぉぉ……!」
真美が泣いてるところを見て、私まで泣けてきちゃった。
泣かないように……してたのになぁ…。
「何?真美泣いてんの?」
と、言いながら奏と煌が来た。
「…うるさいー…」
煌と奏だって泣きそうな顔してるくせに……。
「…梨沙子……大丈夫か?」
と、煌が聞いてきた。
きっと、昨日のことを思って心配したのだろう。
「うん、大丈夫だよ」
「そっか」
うん、大丈夫……。
卒業するのは辛いけど、
でも、この仲間は例え違う道を行ったとしても"絆"がなくなることは、
きっと、ないと思うから。
私は、安心して卒業できるよ。