-文化祭当日-
「梨沙子ー?今日、文化祭でしょ?早く起きなさーい!」
「ふぁい」
1階からお母さんの呼ぶ声が聞こえて、
寝起きの滑舌の悪い声で言った。
ほとんどあくび混じりの返事だったけどね。
いつもなら、2度寝をしてしまうけれど、
今日は、そんなこともしてはいられない。
だって今日は、高校生活最後の文化祭なんだから!
ベッドから跳び起き、急いで制服を着ていつものように前髪を縛った。
1階に降りると、お母さんが朝ご飯を用意してくれていた。
「お母さんおはよ!」
「はいはい、早くご飯食べちゃいな!早くしないと茉美ちゃんが来ちゃうよ?」
「はーい」
急いで朝食を終えてから、もう1度2階に戻って、鞄を持つ。
すると、
ピンポーン……
「あ、茉美だ!」