刑事副部長に私は呼び出された。
理由はただ一つ、
あのメモ用紙を勝手にコピーして配ったから。
「…で、君がこのメモを配った理由は?」
「この刑事連続殺人は計画的な犯行だということを皆さんに理解してもらった上で捜査した方が良いと判断したからです」
「それは私が決めることだ。なぜ私に言わなかった」
刑事副部長は私から話を聞いている。
どうしてもしりたいのだろう、なぜあのメモ用紙をしっているのか、そして
私がどこまでわかっているのか。
「なぜ、刑事副部長に言わなければならないのですか??」
「!!!きさまは誰に向かって話している!!!私は…!!!」
「刑事副部長にです。理事官もお怒りのようですが…」
「もちろんだ、君が勝手なことをしてくれたおかげで…」
「私は正しいと思っています。今頃必死に捜査員たちが探してくれてるはずです。」
「なにをだ?」
「筆跡鑑定などをして、誰が書いたかを探しているのです。」
「…。でていけ。お前にはもう用はない!!!」
「…わかりました。…あ、一つだけいいですか??」
「なんだ?!」
「刑事副部長は何型ですか??」
「A型だ!!!」
ボンベイ型ではない…
ボンベイ型は特殊な血液型だ。
100万人に1人の確率だ。
そのボンベイ型が、誰なのか…
その人物さえわかれば、決定的な証拠をもって戦えるのに…。
「梓…ちょっといいかな?」
「はい。」
そういって、司さんに呼び出された。
司さんに呼び出されるだなんて、初めてだ。
「今回の刑事連続殺人事件についてなんだけど…」
「はい」
そうだとはかなりおもっていた。
司さんはイケメンで信頼されていて、正義感が強い刑事らしい刑事だ。
しかし、一つだけ言えば、推理力があまりない。
楽観的に考えてしまいがちで、すぐ答えをだそうとする。
そのため、全く的を外す推理をする。
「お前はどこまで知っているんだ?」
前にも聞かれた質問。
「…といいますと?」
少しだけ、司さんの推理も聞いてみたかった。
「いや、俺が思うに、犯人は警察に対して相当な恨みを抱いている人だとおもうわけ!!けど、前科がある人達を調べたんだけど多過ぎて多過ぎて…」
それはそれは…おつかれさまです。
と、口ではいうものの、心の中ではやっぱり馬鹿なんだなーとおもっていた。
「司さん!!被害者たちの共通点はなんですか?」
「え、んー、、捜査一課の人間」
「それだけ?」
「あんまりそれ以外は…」
「んー、司さん…」
「ん?」
「…いえ、なんでもないです。」
「なんだよ、いえよ!!!」
「いやー、、被害者の共通点はそれだけじゃないんです。」
「なんだ?」
「ま、このことは後で話しますよ。明日、田口警部がいなくなった工場に集まってください。」
「お、おう」