待って・・・

今なんて言った?

「好きだよ」って・・・言ったよね?

突然の言葉に私は頭の中が混乱している

理解できていないのに龍之介くんの言葉だけが頭でリピートしている

そんな急に・・・

こんなにたくさん人がいる中でどう答えていいのか分からない

龍之介くんが私を見つめる目を見ると、体が硬直してしまい瞬きするのがやっとで・・・

心臓がすごい音を立てているのが自分でも分かる

猛スピードで加速する心臓を私は止めることができない

「あ、あ、あの・・・」

やっとの思いで声を出したがこの続きが出てこない

「別に返事はいらない」

「えっ?」

いらないって・・・

「俺の気持ち、知ってほしかっただけだから」

「・・・」

きょとんとした顔しているよね、私

まさかこう返ってくるとは思わなくて・・・

返事をしなくてよかったという安心と、私の態度にどこか傷つけてしまったのではないかと、不安になっていた