ずっと一緒にいたのに
伝わらない想い
あなたの心の中には
今もあの子がいる
涙が出るくらい好きなの
またそばにいられる?
話せないだけでつらいの
どうしたら
好きになってくれる?
どうしたらいいの?
今は…
そばにいられるだけでいい
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春人が今も好きなのに、春人は今もあの子を忘れていない
そばにいれば、いやでもわかる
大学のみんなて出かけても
遠くを見てる
こんなに近くにいるのに
あの子かいなくなったら、付き合えるって勝手に思っていた
わからない
今まで信じていたことがひっくり返って、よくわからない
私はこれからどうすればいいの?
忘れようと思っても忘れらんない
好きになるって…
忘れらんないなら
嫌いになれないから
好きなままでいいかな?
別れても…離れても…
好きなままでいいかな?
私の近くにいなくても
あなたが幸せなら
それでいい
どん底まで落ち込んで
やっと気づいた
一生でたったひとつ
一番大切なものに気づいた
それさえ見失わなければ
他に何を無くしても
なるようになるって思えた
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愛里は、忘れようと思っても春人のことを忘れられずにいた
釣り合わないって思っていても、浮気していても、忘れられずにいた
忘れようと思っても忘れらんないなら、好きなまま…
何かに迷って、何か大切なものを見失っているような…
そんな気持ちだった
もう迷わない、もう恐れない
未来を信じなきゃ、何も始まらない
子供と過ごす未来を心に描いて
春人の幸せを祈り
迷いを断ち切った
あの時のトキメキ
今も心に残る胸のトキメキ
恋の音
少しずつ恋を知って
愛に変わる
あの頃の気持ちのまま
気持ちだけはあの時のまま
一途な愛
真実の愛
貫きたい想い
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初めて会った…あの日のトキメキ
別れても、今もトキメキは、変わらずに春人の心に響く恋の音
どこに行ったの?いなくなった愛里を探す日々
何も手に着かなくて、ただ…愛里のことしか考えられなくなっていた
春人には、愛里への愛だけ…
今…やっとわかった
オレ…愛されていたんだ
オレだけを見てくれていたんだ
ずっと愛は続いていたんだ
俺たちの未来は…
何があっても
どんなことがあっても
キミを離さない
想いは大きく動き出す
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大学に、愛里の兄貴が会いにきた
友達だけど、会いたくはなかった
愛里のことを思い出して、辛くなる
兄「どうして愛里を裏切ったんだ…」
目が怒りに満ちていた
春人「裏切って…なんか…」
兄「今更、嘘つくな…」
春人「…喧嘩はしたけど、裏切ってなんか…」
兄「裏切って、浮気したくせに…」
春人「…浮気なんてしてない」
これは、断言できる
兄「もうばれてんだから…嘘つくな」
春人「ばれてるも何も…浮気なんてしてない」
チラッと、ネックレスを見たような…
兄「そのネックレスが浮気の証拠だろ…」
春人「そんなことは…ない」
兄「嘘つくんじゃねー」
イライラしはじめた
春人「何いってんだか意味がわからない」
兄「浮気相手がそれと同じのもってんだろ…」
春人「浮気相手もいないし、同じのはここにある」と、鞄から出した
きれいにラッピングされた箱から取り出した
兄「…どうなってんだ…」
春人「俺の方が聞きたい」
兄「浮気してないなら、それと同じネックレスの女って、誰…なんだ」
春人「そんな奴…知ら…」
兄「何か思い出したか?」
春人「1人で買いに行くのが恥ずかしくて大学の子に一緒に行ってもらった…」
買った店に電話したら、あの女が同じのを買ったって…
兄「…愛里は、今もお前が浮気して、捨てられたって思ってろぞ、お前は愛里のことどう思ってんだ」
春人「今も好きだ、俺がふられたんだと思っていた」
どこかに電話していた…
電話の向こうから、ずっと聞きたかった愛里の声が聞こえてきた
兄「ハルと別れたのって、あいつがあいつが浮気したからだろ?」
愛里「うん、でもなんで今更…」
愛里は、俺が浮気したと思っていたのか?
兄「…あのさ、今はハルのことどう思ってんだ?」
愛里「気持ちなんて、そんなすぐには変わらないよ。今も好きだよ。でも、好きだからって、迷惑なんてかけられない。ハルくんが幸せなら、それでいいよ」
愛里の気持ちを聞いて、胸が熱くなった
愛されていたんだ
兄「そっか…」
電話を切った
兄「愛里の気持ち…わかっただろ?ハルはどうしたい?」
春人「愛里に会いたい…」
兄「どんなことになっても?」
春人「会いたい」
兄「愛里は、今、とうさんのところにいる…」
住所を紙に書いて、渡してくれた
春人「今から行ってくる…」
兄「愛里のこと、頼む」
最愛の愛里のところへ、車で出かける春人
好きなのは
わたしばっかりだと思ってた
そんなに愛されてるなんて
知らなかった
視線が熱くて
心に消えないあとになる
怖いくらいの激しさ
心…
あっというまに奪われる
まるで嵐のように
これからも
ありのままの私で
ありのままのあなたを
好きでいさせてね
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ベルがなる
誰かきたんだ
カメラがついているから、見てみたら
春人がいた…なんで…
ドアを開けて、部屋に入ってもらった
浮気していなかったこと
兄から居場所を聞いたこと
ただ黙って聞いていた
あの人から見せられたネックレスを鞄から出して、愛里につけてくれたんだ
「本当は、クリスマスに渡したかったんだ」
これは現実…なの?夢じゃない?
言えなかった、心に閉じ込めた言葉
「好き」
あなたの顔を見たら、おさえられなかった
うっ…気持ち悪い
洗面所にかけこむ
春人「具合悪いのか?」
愛里「大丈夫だよ」
春人「病院行く?」
愛里「本当に大丈夫だから」
うっ…背中をさすってくれる
春人「病院行こう」
愛里「…大丈夫…つわり…だから」
春人「………」
愛里「…ごめんなさい…迷惑はかけないから…1人で産むから…」
春人「だから、高校やめて、ここにきたのか?
俺の…?」
愛里「…ごめんなさい」涙がこぼれた
春人「謝らなくていい。嬉しい…これからはめいっぱい幸せにするよ。」
夜、お父さんとしーちゃんが帰ってきてから
春人が愛里と結婚して、一緒に住むことを話してくれたんだ
そのあとは、ママのところに行って、話してくれたんだ
ママは兄から聞いていたみたいで、喜んでくれた。「俺のおかげだぞ」って、言う兄
ふー…
そして、春人の実家に行った
愛里の妊娠、結婚のことを話した
春人「マンションだと狭いから、引っ越したいんだ」
父「そうだな…でも、すぐには見つからないと思う」
春人「ここにきちゃだめかな…?ここなら、広いし」
父「俺はかまわないけど、愛里ちゃんがイヤのんじゃないか?」
春人「愛里とも話して考えたんだ」
父「それなら、いいよ」
春人「よろしく」
父「愛里ちやんは?」
春人「遅くなったし、マンションで寝てる」
寝ていたら、春人が帰ってきた
ぼーっとしていたら
ギュッと抱きしめられた
ゆっくりと目をあけると、春人の顔
春人「起こしちゃった?」
愛里「うん、起きたらハルくんがいて、夢じゃなかったんだ…って」ふわりと微笑んだ
あまりのかわいらしさに、キスをする春人
春人「かわいい、すきだよ」無邪気に言う
口にした途端、想いがあふれる
もう何も考えられない
今は2人一緒にいられるだけで、幸せだよ
あつさり切れてしまった
お前との絆
心にポカンと穴があいて
楽しい時間が終わった
淋しい…
お前との時間は楽しくて
元気をもらえる
大事な時間だった
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愛里が出て行った
仕事が早く終わったから、急いで家に帰った
愛里と付き合っていた男がいた
2人で一緒に暮らす…?
いいことなんだけど
喜べない気持ち
前の生活に戻るだけなのに
淋しい
詩音の心に影を落とす
目が覚めると
キミがいない
全て夢だった…のか?
不安になる
俺を呼ぶ声に安心した
もっと呼んで
キミに呼ばれると安心する
約束してくれ
もう離れない…と
ずっと俺だけを見ている…と
一番特別な存在…だって
もう俺を1人にしない…と
今から教えてやる
俺をこんなに不安にさせて
覚悟しろよ
お前は俺のもんなんだよ
もう離さないから
お前の気持ちが
俺だけに向くように
大事にするよ
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朝目覚めると、隣で寝ていたはずの愛里がいなかった
どこを探してもいない
夢だった…のか?不安になる
ドアがあいて、愛里が帰ってきた
「ハルくん…どうしたの?」
「どこか行ってたの?…」
「何にもなかったから、コンビニに行ってきたんだけど」
家でご飯なんて食べてなかったから…
「買い物行くなら、起こしてくれたらよかったのに」
不安になるから、おいていかないで…
「ちょっとだけだし_」
「牛乳も買ってる、重かっただろ」
「これくらい大丈夫だよ」
「赤ちゃんだっているんだから、ダメでしょ_
と言いながらも、愛里と離れたくないだけなんだけど
「今からご飯の支度するから、待っててね」
「手伝うよ」ニコッと
離れたくないだけなんだけど…ね
「いいの?ありがとう」微笑んだ
かわいい
これから、2人の生活が始まるんだ
夢じゃないんだ
幻じゃないんだ…って確認するように、ギュッと抱きしめた
今日は、土曜日だから、ずっと2人でいられる
愛里とずっと一緒にいられるなんて、幸せだよ
「愛里、今日の予定は?」
「ハルくんのおうちに昨日行けなかったから、2人で行かない?」
「連絡してみるよ」
2人で行くと、2人とも、喜んでくれた
これが家族団欒…
そう思えるような、優しい時間が流れる
何よりも大切なものは
たったひとつ
もう何も気にならない
みっともなくっても
恥ずかしくても
どんなものでも
もっともっと全力で
真っ正面からぶつかって
勇気を出して飛び込む
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みっともなくっても、情けなくっても、赤ちゃんのためなら、何でもできる
愛里の周りには、優しい人ばっかり…
春人との生活が始まるんだ
諦めていたのに、これも全部お兄ちゃんのおかげだなー
私の気持ちはともかく
私なんて…やっぱり…
どこか…
こんなことずっと続かないって
思っていた
最初から無かったことにして
あきらめよう
こうなる予感はあった
だから…もう…
ここにはいられない
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ここにいてもいいの?
ずっと、不安だった
迷惑なんじゃないか
ハルくん、優しいから…
1人で買い物に出かけた
春人の大学の人かな
見たことある人に出会った?
「ねー、ハルとまだ付き合ってるの?」
「はい、つき合っています」
「最近、ハル毎日忙しそうなんだけど…」
私のせい?
ママと待ち合わせの喫茶店
さっきの人の言葉が頭から離れない
ママに相談してみた
「そうね…大学に行って、そのあとは、お父さんの会社の仕事して、愛里との時間を作って…無理してるのかもしれないわね」
やっぱり、迷惑かけていたんだ…
「ママ、また家に戻ってもいい?」
「愛里の家なんだから、いつでも戻っていいのよ。部屋も前のままだから……でも、ハルくんは?」
「迷惑かけたくないから」
もうハルくんのところにはいられない
迷惑かけてるなら、そばにいないほうがいい
楽しい時間はもう終わったんだね