何でだよ…
なんでこんなことになるんだ
だんだん怒りが沸き起こってきた
誰よりもそばにいて
誰よりも長く想い続けてたのに
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愛里と連絡をとらずに、大学の友達と遊んでいた春人…
なんで…?目を疑った
愛里が男と歩いていた
友達と別れて、愛里の後を追った
2人でカラオケボックスに入っていった
何でだ…
あの男…見たことある
愛里が前にバイトしてたところのヤツだ…
優しいね
私が気づかなかっただけ
いつでも助けてくれる
辛いとき…苦しい時…
もう大丈夫
もう1人で頑張らなくていいんだ
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昨日の約束通り
輝と出かける愛里
どこに行くのかな?
と思っていたら、カラオケボックスだ
輝「ここなら何話しても、泣いても大丈夫だから…話せよ」
春人のこと…色々なこと…ただ聞いてくれた
優しいね
いつも助けられる
春人のことじゃなくて、輝の優しさに泣けてきた
その後は、2人で普通にカラオケして楽しんだ
ひさしぶりに楽しいなー
春人が見ていると知らずに…
何かお礼がしたいなーと思って、夕飯に誘った
家に帰ると、お兄ちゃんがいた
なんか意気投合する2人…
ゲームを楽しんでる間に夕飯の支度
ママはまだいないから、3人でご飯
輝「うまっ、本当に料理得意だったんだ」
愛里「得意っていうか、好きなだけだよ」
なんて話しながらご飯も終わり
愛里「今日はありがとう」
輝「気にすんな、メシうまかったし、なんかあったら、また聞いてやるから」
愛里「ありがとう、またね」
輝「じゃーな」
オレっ…
キミのこと本当に好きなのに
すごく好きなのに
キミを傷つけた
こんなオレじゃダメだよね
キミを守りたいのに
守らなきゃいけないのに
傷つけた
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大学の友達と遊びにいくことになった春人
愛里も呼んでいいって言うから、一緒にいって
男と歩いていたのを…許せない思いがあった
彼女がいても、騒ぐ女達
「うるさいな、彼女がきてるんだから…」
「なら、彼女が帰ればいいじゃない」「ハルはみんなのものなんだから」
俺…お前たちのもんじゃねー…
さすがに…やりすぎだろ…
「迷惑かけてごめんなさい。帰ります」
と、言って愛里が出て行った
すぐに追いかけたかったのに、ますます騒ぐ女達のせいで、追いかけることもできなかった
ふー…
トイレに逃げ込んで
愛里に電話しようと思った
メールが入ってた…
怒ってるだろうな
「もう無理、別れよう」
すぐに電話をかけたけど、つながらなかった
イライラをおさえられずに、愛里を傷つけた
怒ってもしょうがないと思っていたけど
本当に別れるつもりなの?
苛立ちも消え、バカなことをしたと後悔した
私よりも
あの子たちのほうが
あなたには
似合うんじゃない?
もう…今のうちに
私の方から
離れてあげた方が
別れあげた方が
いつかいらないって
言われるくらいなら
今のうちに離れる方が
私が傷つかないから
もう…終わりにしよう
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やっと春人から連絡がきて、一緒にでかけた
今までのことが…うそだったらいいのに
春人は他の子たちと話して
愛里は、独りで…
春人の取り巻きの言葉に傷つかないはずはない
何も言わないはると
愛里が出て行ったあとも、追いかけてはこない
春人の気持ちは…もう離れていったんだと確信する愛里
別れの言葉をメールして、携帯の電源を切った
一緒の時間を過ごしても
あきらめの気持ちがあった
本当の恋人にはなれなかったんだね
こんなんじゃダメだよね
早く忘れたいのに
なんで…
あなたの顔が思い浮かぶ
優しい笑顔のあなた…
もう…私だけの人じゃない
わかってるのに…
ほんと…
早く忘れなきゃ
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昨日のこと、詩織に話した
詩織「やっぱり…そうなる気がしてたよ」
愛里「うん…やっぱりダメだった…」
詩織「今までの…浮気の話も…本当だったのかもしれないね…もう、あんなやつ…忘れた方がいい」
考えないようにしてたけど、やっぱり…
愛里「そうかもしれない」
もう…春人のこと…全てを信じられなくなっていた
夢だと思いたかった
まさか…
こんなことになるなんて
目に映った文字
信じたくないけど
現実なんだ
目の前が真っ暗になる
胸がつぶれそうなほど
苦しい
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昨日…どうやって帰ったのかも覚えていない
朝起きて、昨日のことは…夢?
携帯を見た
夢じゃなかった
どうして、優しくできなかったんだろう
どうして…
電話したら…別れるなんて嘘だよ…
って、言ってくれるかな?
なんて考えながら、震える手で電話したら、受信拒否されていた
もう、本当に終わった…ってことなの…か?
俺はどうしたらいいんだ
私がずっと甘えてた
あなたは優しいから
面倒みてくれてた…だけ
重荷になってたんだね
自分のことでいっぱいいっぱいで
まわりが見えていなかった
もう…
そんな自分が嫌になった
あなたは優しすぎる
どうして気づかなかったの?
私…何やってたんだろう
みんなに迷惑かけて
もう…やだ
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学校帰りに知らない子から、声かけられた
「あの、あなたが愛里さん?」
誰だろ??
「私のこと聞いてないか…私、輝とつきあってるんだけど」
「あ、輝君って彼女いたんだね…」
「輝が優しいからって、迷惑かけるのやめてほしいんだけど」
「…迷惑なんて…」かけてないって、言おうとしたけど、愚痴聞いてもらったり…迷惑かけてたってこと…?
「つきまとうのやめてよね」
そのまま帰っていった
詩織「輝君ともなんかあった?」
愛里「ハルくんのこと相談にのってもらったりしてた…」
詩織「彼女いるなら、もう連絡しないほうがいいね」
愛里「うん…もう、ハルくんとも別れたし…相談することもないから」
詩織「もう…元気出して…今日はバイトないから、カラオケでもいこっか」
夜…やっぱり輝君に連絡したほうがいいと思って、メールした
ふぅー
これで終わり
初めてきたメール
ちょっとうれしかった
キミからメールなんて
初めてだね
メールの言葉に
驚きが隠せない
どんどん表情が
曇ってくるのがわかる
嘘だろ…
最後に会った日…
とても…
遠い昔のように思えた
俺なんて…
いらないって…ことか
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初めて愛里からメールがきて、喜んだ
また何かあったの…かな?
呑気にメールを見た
「いつも愚痴聞いてくれてありがとう、もう大丈夫だから、今までごめんね…もう連絡しないから」
いきなり何?
「なんかあった?」と返信したけど、戻ってきた。どういうこと?訳がわからないまま、大切にしていた友達としての居場所を失ったんだと気づいた
何も言えずに、恋が終わった
ベッドで眠るたび
毎晩
キミを思い出す
思い出して
切なくなる
眠れない日々を過ごす
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別れを告げられてから
眠れない夜を過ごす春人
別れを受け入れられなくて
ただ…時間だけが過ぎていく
もう一度やり直したい
どうしよう…
そんなときに、大学の女から「プレゼントあげて謝ればいいんじゃない?アクセサリーとか」
プレゼントか…
「一緒に行ってあげようか?」
2人で買いに行くことにした
2人の記念日を入れてもらって、ペアのネックレスを買った
いつ渡そうかな…
女の子の好きそうなブランドなんて知らないから、一緒に付き合ってもらってよかったな
明日…休みだから渡しに行こう