涙をためて
健気で頼りなさげで
でも…かわいい

守ってあげたいって思った

キミの言葉はを心に刻んだ
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いつもよりも早起きして、愛里の部屋を訪れた
また泣いている…守ってあげたいって思った

そして、「あの日も泣いていたよね…」
「覚えてたの…恥ずかしい…」
「フランス語話せるようになったんだね」
「あの時話せなかったから、次にきたら話したかったから…覚えたのに…」
「…え…俺…?」
「うん…でも、今話せてるから覚えてよかったよ」と、やっと笑ってくれた
まるで太陽のように眩しい笑顔…
愛里の言葉を心に刻んだ

か…かわいい…

今まで出逢った女の子には感じたことのない感情…

もう恋人じゃない…けど
俺は今もキミが好き

きっと…また会える

俺は…まだ…未練がある
すごい虚しい
何やってんだろ…俺

俺は…キミのこと好きなのに
他のヤツのところにいかないで

今…本当に終わったんだ
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さよならなんて、信じたくない。仕事も手につかない。また会いたい…前みたいに笑いあいたい…こんなこと考えてる俺って、うざい…?けど、どうしても考えちゃうんだ

街をぶらついていると、愛里がいた。奇跡…と思ってたのに、男と一緒に歩いていた…仲良さそうに…

アイツのせいなのか…睨みつけた
きっと…気づいた…
見せつけるように、手をつないで歩いて行った

もしかしたら、冗談だよ…って、俺の隣に戻ってくるんじゃないか…って…あきらめられなかった。だけど、今、本当に終わったんだ

悲しまないで
俺が絶対守ってあげる

キミが傷つくのを見たくない
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まだ元気がない、無理に笑ってる…愛里

家から強引に連れ出す
街をぶらつく…急に愛里が立ち止まった…視線の先に、男がいた…愛里が泣きそうな顔…アレが例の男か…

あの男に見せつけるように、手をつないで歩いて…見えなくなったところで手を離した

やっぱり、少しでも愛里のために何かしたい…
喜んでもらえる…ように…

まっすぐに見つめられて、鼓動がどんどん早くなる。瞳から、涙がこぼれる…泣かないで…もうくだらないことしないから…

「勝手なことしてごめん」
「ううん…ありがとう…アッシュがいなかったら、あそこで泣いてた…」


あなたがいてくれてよかった

強引だけど
私のこと考えてくれてるんだね
すごくさりげなく優しい

もう後悔なんてしたくないから…
もう未練なんてない

人生は一度きりだか楽しもう
あなたの優しさに涙がこぼれる
でも…もう泣かないよ

終わってしまった過去を嘆いても
何も変わらない

いいことも…悪いことも
いろんなことが起きた
沢山の出会いと別れを経験した

沢山の人との絆や思い出
全部が真実なんだ

こんなところで立ち止まってられない
未来にむかって一歩踏み出した
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二度と会いたくなかったのに…出会ってしまった…泣きそうになったのを気づいたアッシュが手をとって、歩き始めた

アッシュがいなかったら、あそこで泣いてた…
一緒にいてくれてありがとう

終わってしまった過去を嘆いても、何も変わらない。アッシュの優しさに涙がこぼれ落ちた

こんなところで止まってられない。未来にむかって、踏み出した。



恋をなくした
それでも…
つらいことも…
過去も…
全て忘れて
未来に進む

どこにいても…
私は私
私…きっと…大丈夫…

私…バカ…だ
傷つくのが怖くて
ずっと…現実から逃げてきた
もう逃げないよ
全てを受け止めて
もう一度やり直そう

さよならは言わないよ…
またね…

そして…
新たな生活が始まる
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アッシュの優しさに、もう一度やり直そうと、決心した愛里

日本に帰る決心をした

日本でうまくいかないからって、フランスにきたけど、結局は何も変わらなかった。全部が中途半端で…

最後の料理を作って、みんなに日本に帰ることを伝える

夕方の飛行機にのって、日本へ帰る愛里

飛行機の窓からみえる景色
「またね」

彼女を守ってあげる
そう…思っていたのに

彼女は強くて
自分で決めた道を
1人で歩いていく

彼女といられるだけで幸せだった
だけど…
俺は必要とされてなかったんだ

…熱くて…痛くて…切なくて
そして…どうしようもなく甘い
…この気持ちは…
きっと…恋…
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また愛里とどこかへ出かけたいな
そんなことを思いながら、家に帰るアッシュ

愛里は…いなかった…
日本に帰ってしまっていた

ボーゼンと立ちすくみながら、はっきりと悟った。俺、愛里に恋してしまったんだ…って

何度も歩いた道
変わらない風景
懐かしさを感じる

やっと…
現実に向き合うことができるようになった

過去の悲しみを
全部忘れたわけじゃないけれど
少しだけ強くなった自分を感じた

悲しみに振り回されず
自分の幸せを築いていこう
大切な家族がいるのだから

「ただいま」
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ちょっとだけ、誰の手も届かない所へ行ってみたいと思ってフランスに行ったけど、結局は何も変わらなかった

懐かしの我が家への帰り道

ちょっとしたことで悩んだけど、失恋した現実を受け止めて、1人じゃ生きてはいけないって
わかった。だから、大切な家族のところに帰ってきた

「ただいま」

やっと気づいた
自分の気持ちに…

バカだなぁ…俺…
今頃になって気づくなんて

自分の居場所は自分で決める

恋人になれなくてもいい
友達でもいいから
もう一度会いたい

あの頃はよかった…な
もう一度…あの頃に戻りたい
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愛里と別れてから、どれくらいたったのだろう?いくつもの季節が過ぎ…愛里がいない日々を過ごし、仕事はうまくいってるけど、心は満たされない

何もかもがイヤ…どんどん声も出なくなっていくのに、沢山の仕事…一生このまま?
あの頃はよかったな…思い出すのは仕事をする前、みんなで過ごした日々、あの頃に戻りたい

そう思っているのは、俺だけじゃなかったんだ
話し合った結果、バンドを解散した

懐かしい…あの街に戻ってきたけど…
今まで通りにいくはずもなくて
何をしたいのかも、わからなくなってきた

でも、愛里に会いたい気持ちだけは変わらなかった。

久しぶりに会った愛里は、ますます可愛くなっていた。あの頃と同じ笑顔。また笑いかけてくれるなんて、夢のよう…

ずっと忘れられなかった笑顔。俺、この笑顔が一番好き

恋人になれなくても、また会いたい

「バンドやめたんだね。これからどうするの?」心配してくれるのがうれしい
「まだ決めてない。これから考える…」
「同じだね…」
「一緒に音楽…やる?」ふざけて言ってみた
「そうだね…それもいいね…」
え……
「曲なら、作ってもいいよ。ちょっと待っててね…」何か持ってきた

「この間までフランスに行ってたんだけど、あっちで作った曲があるの…」
沢山の楽譜…「こんなに…」
「時間だけはあった…から」

愛里が作詞作曲…楽譜を見ながら歌ってみた
このところのスランプが嘘のように…声が出た

「昔よりうまくなったね」笑顔で言われ
やる気が出てきた。単純だな…オレ


久しぶりに会ったあなたは優しくなった
ううん…違うね

前も優しかったけど
前よりも優しくなった

昔のように笑いかけてくれるの?

もう一度…
あの頃のように…
もう少しだけてもいいから
一緒にいたいな

離れていた2人の距離は
緩やかに近づいた
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バンド活動するために別れた…
あれから別々の道を進んでいた

久しぶりに会ったのに、昔のように笑いかけてくれる

これからどうするか悩んでるのも、一緒なんだ
離れていた2人の距離は緩やかに近づいた

フランスで暇だった時に作った曲
もし、歌ってくれるならうれしいな