いつも失敗してしまう恋
これ以上一緒にいたら
一番弱いところ見せちゃう…よ
そんなもの見せられない
嫌われたくないから…
あなたの
足をひっばるだけの
存在じゃなくなりたい
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愛里は、今までの失敗した恋のせいで、恋には臆病になっている。アランの甘い言葉も、愛の言葉も、注がれる愛も信じたいのに…どこか信じられずにいた。
本当はわかってる。いつも私が勝手に夢を見ていただけ。相手の気持ちも考えずに…
アランはかっこいいけど、本当はすごく優しい人だから…
アランに伝える
「もし、別れたくなったら、いつでもそうしてくれてかまわないから…」
自覚する
俺の方がいっぱい愛してる
自分に自信がなくなる
今だってキミの気持ちわからないのに
これは優しさ…それとも…
不安になる
ずっと好きで
でも手が届かなかったキミ
今は一緒にいてくれる
改めてわかったんだ
俺にはキミしかいないって
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仕事も終わり、家に帰ったアラン
声だけでも聞きたくて、愛里に電話する
声を聞くだけでも、幸せだったんだ
たわいない会話…
愛里の「もし、別れたくなったら、いつでもそうしてくれてかまわないから…」って、言われて…不安になる…俺のほうがいっぱい愛してるんだと、自覚した。
俺が別れたいって言ったら、きっと愛里は本当に別れるよね…
今は俺でいっぱいになってよ…ずっとこうしていたいな…俺のものになってよ
話しながら夜空を見上げて、キミを想う
少しずつキラキラ降り積もる思い重ねて
いつのまにかどんどん好きになっていく
何があってもキミと2人なら乗り越えられる
キミのそばでは素直な俺でいられる
今の俺がここにいられるのはキミのおかげだよ
約束して…ずーっと俺と一緒にいるって
心臓が破裂しそうだ
一緒にいられる日が…
またくるなんて
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2人の生活は、まだ始まったばかりなんだから焦らずにのんびりいこう
愛里がいてくれるだけで、幸せになれる
愛里のそばでは、素直な俺でいられる
ずーっとそばにいて…
すごく安心するんだ。愛里の手の暖かさ
いいの…かな?
このままで…
いや…待て待て…
考えなきゃ
今ならまだ冷静に…
ホント…馬鹿みたい
勝手に想像して
勝手に不安になったりして
好きって言葉は…
特別だと勝手に…
全部思い込みだったんだ
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今までは、父親の会社で仕事していたので、カメラマンとしてはあんまり活動していなかったアラン
カメラマンとして、仕事が増え、どんどん有名になっていく
今までは、廻りが知ることのない愛里だけの人だったけど、もう違う…
なんだか、ますますアランとは不釣り合いなんじゃないかって、どんどん不安になっていく愛里
これ以上仲良くしたら、あきらめられなれなくなりそうだから、食事に誘われたけど「今日は用事があって…」と、断ってしまった
そして、おじさんたちと夕食を食べていたレストランの窓から、アランが綺麗な女の人と2人で歩いているのを見てしまった
…あぁ…アランの好きって、恋愛の好きじゃなかったんだ。
あまりに突然すぎて
ただ…ただ…
びっくりしてしまって
すぐに受け止められなかった
俺の気持ちなんて
全然気づいてないんだね
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仕事が忙しくなってきて、愛里との時間をあまりとれなくなってきているアラン
夕食に誘ったら、断られてしまった。ショックを隠せない。モデルの子達に食事に誘われたけど…行くわけがない
しょうがないから、カメラマン仲間のヤツとレストランに行く…と、断ったモデルもきていた
サッサと食べて、先に出てきたのに、ついてきた女…めんどくさいな…
2人でいるところを、他のレストランで食事していた愛里が見ていた…なんて気づかずに2人で歩いていた…アラン
隣にいて当たり前すぎて
意識されてなかったんだね
仲良しだし大事にしてくれるし
でも…
意識されてなかったんだね
あなたの不意の優しさに
いつも期待してた
誤解していたんだね
2人のことなのに
1人で色々考えて…
もう…ほっといていいのに…
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1人で悶々と、色々と考えてしまう愛里
ずっとそばにいたら、いつかは振り向いてくれる?なんて、甘かったのかなぁ
…アランは、私のことどう思ってるんだろう?
ううん…わかってる。意識されてなかったんだって…
電話したり、メールしたり…アランの優しい言葉も、今は全く信じられずにいた。
もう、ほっといていいのに…
嫌われ…てる?
モヤモヤする
どんどんネガティブになっていく
こんなの…やだ…
もう…ダメなのかな?
キミがいないとダメなんだって気づいた
俺の幸せな生活には
キミが欠かせないんだ
キミの本心がわからない
全部が苦しい
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夕食を断られてから、愛里とほとんど話さなくなり、会うこともなくなってしまった。
こんなに好きなのに…むちゃくちゃ好きなのに
俺に飽きたの?鬱陶しいと思ってたの?
どんどんネガティブになっていく
恋は儚く消えた
それでも…明日はくる
私達に明日はこない
あなたはあなたの
私には私の
明日がくるだけ
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結局、あの日からあまり話さなくなり、会うこともなくなった。
私なんて、最初から必要なかったんだね。
胸がチクンとした
一緒にいてくれるだけでいい
そう想いながらも
俺の全てが彼女を求めている
まっすぐな想いが実を結ぶ
愛は…ここにある
あの頃と変わらない
まるであの頃のようにあたたかい
笑顔がすごく優しくて
なんかかわいくて
これからも…ずっと…
一番近くにいたい
大好きだよ
たった1人の運命の人
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愛里と一緒にいられるだけでいいと思っていたのに、会えない日々に…ほんの少しのきっかけで理性を吹っ飛ばしてしまいそう
愛里に会いに行く…
「俺のことイヤになったの?」
「イヤじゃないけど、つらいの…」
涙が溢れる愛里…びっくりしてしまって、オロオロするアラン。愛里をギュッと抱きしめる
「泣くなよ…何かあったの?」
「彼女がいるなら私なんてほうっておいて…」
「何…いってんだ?」
この間、モデルの子と歩いているのを見て…誤解したのか…
「そんな誤解したのか…ただの仕事相手だよ。
はっきり言ったことはなかったけど、愛里が好きだよ。男として…だから、泣かないで、愛里はいつも通り笑って俺の隣にいればいいんだ」
も…う…何も考えられない
「俺は愛里が好きなんだ。だから、もうはなさないよ」
甘い言葉と一緒に包み込む。俺の腕の中
家に愛里を連れて行く
チュッ…唇を優しく重ねる。…あぁ、どうしよう?俺の理性を吹き飛ばしてしまいそうなほどに…愛おしい
「愛里、どうしようもなく愛している…全然抵抗されないと、期待するんだけど…」
「…あ…」恥ずかしそうに頬を染める
腕の中…甘い甘い2人の時間…
「愛里を独占して、俺のものだって印をつけたい…」
「…私…アランのこと、好きだから、いいよ」
気持ちよくて、幸せだ…すごく幸せ
なんで、そんなにかわいいんだよ
やっと捕まえた
重なる唇も、身体のぬくもりも、全てが愛しい
「俺のこと嫌いになっちゃった?」
「もっと…好きになったよ」
「俺も…だ、完全に俺のものだから…な」
ギュッと抱きしめると、胸に顔をうずめる
「浮気すんなよ」
「しないよ。アランの方がもてるくせに…」
「俺は誠実だから…愛里だけだよ」
も…う…はなさない。二度と俺からはなれるなよ…やっと、捕まえた
大好きだよ。ずっと、抱きしめていたい
たった1人の運命の人
「ずっと、一緒にいてくれ」
「うん、ずっと、一緒にいようね」