広いばかりで冷たい空間に思えた家
彼女がきた瞬間から
とてもあたたかな場所に
変わったような気がしていた

もしも…明日目を覚ましたら
彼女が消えてしまったとしたら
どんなに苦しむことだろう…
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夫婦2人で住むには、広い家
別々の部屋で過ごすことが多くて、冷たい空間
急に、妻の友人の子供が居候することになった

無関心を装って、クールに…
でも、内心はうれしかった

愛里がきてから、みんなでリビングで過ごす時間が増えた。とてもあたたかい空間になった

ジャン「愛里はいつまでいるんだ?」
ドキドキしながら、聞いてみた
カトリーヌ「いつまでか…決まってないけど…急に預かってしまって、迷惑だったかしら?」
いやいや…全然迷惑じゃないから…
ジャン「そうか…」

この会話を愛里が聞いているなんて、思ってなかった




私の居場所は…
ここにもなかった
私が変わらなくちゃ
みんな幸せになれない

みんなが微笑む未来のための決断
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ルイとの友人関係…店長には、彼女のいるルイにちょっかいをかけてると疑われていた。ホールが忙しい時に手伝っていた時、シャルルと話していたことをシャルルが馴れ馴れしくはなしてくるとクレームを…
そして、レストランをやめてほしい…と、言われた。仕事を続けていたかったけど、みんなに迷惑をかけてしまって、続けていくことができるはずもなく、今日までの給料をもらってやめることになった
いつもよりも早い時間に家に帰ると、2人が会話しているのが聞こえてきた。急に居候させてもらうことになったけど、ここでも迷惑かけていたんだ

「迷惑かけて、ごめんなさい」と、置き手紙をして、荷物をつめて、家を出た

行くあてもなく…ママに連絡した
レストランをやめたこと…家を出たこと…
びっくりしていた

これからどうしよう…

夢だったのかもしれない
彼女との出会いは…
どこか…あきらめていた

彼女を忘れられなかった
苦しい日々が
脳裏に蘇る

あの時の天使が
また現れるなんて

ずっと忘れられなかった
彼女を見間違うはずがない

夢なのだろう…か?

心の中に
激しい炎が燃え上がる

…彼女をもう
…絶対に離したくない
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公園のベンチ
大きな荷物
夢だったのかもしれないとあきらめていた彼女がいた

アラン「大きな荷物を持って、何してるの?」
思い切って、声をかけてみた
急に声をかけられて、びっくりしている彼女
愛里「何でもありません」
立ち上がって、どこかに行こうとする

本当に俺はどうかしている

彼女の腕をつかまえた。無意識に…

愛里「やめてください」
手をふりほどこうとする
それでも、離さない

アラン「キミ、行くとこがないなら、うちにこない?」と、名刺を渡した
カメラマンをしていることは、伝わった…かな
愛里「カメラマン…?」
アラン「キミの写真をとりたい…」
愛里「私なんて…」
そんなやりとりをしながらも…強引に…つれていく

似合いそうな服を買ってあげ、へアメイクして…俺の目に狂いはなかった
めちゃくちゃかわいい
緊張するかと思ったけど、そんなこともなく
出来上がった写真を見て…「これ、私?別人みたい」って、言っていた

天使の微笑み…って、こんな感じかも
彼女をもう絶対に離したくない

あの荷物は…やっぱり…居候していた家を出てきたんだ…アランの家に連れて行った
女の子を連れて帰るなんて、初めてのことで…
自分の行動に驚く

父親が社長をしているので、大きな家に住んでいた。出迎えた執事が、女の子を連れていることに驚いている…

写真のモデルをしてもらうことを伝えた

そして、使っていなかった部屋を貸すことにした


私…この先…
どうしたらいいんだろう?

希望に燃えていた
未来を信じていた
あの日々が
全て無駄になってしまうの?
心が激しく痛む

夢は…
もうここで諦めるしかないの?
泣きそうになる

彼に出会った
この出会いは運命?
都合のいい夢?
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公園のベンチに座り、泣きそうになっていた愛里

急に声をかけられて、びっくりして、逃げようとしたけど、手を掴まれ…手をふりほどこうとするけど、なぜか離してくれない

名刺を渡され、カメラマンだとわかった。

もしかしたら、いい人なのかも?

結局、強引に連れていかれ、写真を撮られ
見せてもらった写真の中の私は別人のようだった

そして、家に連れていかれ…

都合のいい夢?ほっぺをつねってみると、痛かった。…やっぱり現実なのかも?

あまりにも急な展開に、ただ呆然とするばかり


彼女を失った
寂しく感じられて
俺は驚く

本当にどうしたというんだろう…
オレは…

俺の心がズキリと痛んだ

失ったもの…
もう戻らない

どれだけ後悔しても…
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愛里がレストランをやめていた。連絡先も何も知らない。彼女を失った

この気持ちは、いったいなんなのだろう?
ぽっかりと心に穴があいた

会えなくなるんだったら、サッサと気持ちを伝えておけばよかった。もう、何もかも遅い

気持ちを認めたくなくて、何も伝えられなかった。すごい後悔してる


彼女の笑顔
とてもあたたかく
周りの人々の心を和ませる

彼女のあたたかさを感じながら
不思議なほど幸せな気持ちになる

それなのに…
彼女はいなくなってしまった
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愛里がいなくなってしまった。

愛里がきてから、明るく、あたたかさを感じながら過ごした日々

本当の子供のようにかわいかった

愛里が働くレストランを訪ねると、レストランもやめていた
どこへいったんだ…

キミとの生活
ドキドキすることの連続
心臓がいくつあっても足りない

キミの笑顔に誓って
俺は変わるよ
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愛里と一緒に過ごし始めたアラン

いつも、朝は遅くまで寝てる
愛里「おはよー」と、起こされた
アラン「今、何時?」
愛里「7時」
アラン「はやっ」
愛里「何言ってるの?もう7時だよ?朝ご飯食べよう」
アラン「俺、朝ご飯食べないから」
愛里「えー、朝ご飯食べないとダメだよ」
って、結局一緒に食べた。一緒に食べるご飯は…おいしかった

早起きしたので、時間があるから、庭に出て、愛里の写真を撮った
メイクも何もしていないけど、朝日の中、微笑む愛里、かわいい…

この笑顔を…





彼女は…
俺にニッコリ微笑みかける

窓から明るい陽射しが差し込んでくる

光の中に立つ彼女
思わず見とれてしまう

俺の胸が
ふいに甘く痛んだ

俺はこの瞬間
恋に落ちる
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今日も朝、愛里に起こされる
「おはよー、アラン」
愛里の声の甘さが、なぜだか、心にさざ波を立てる。名前を呼ばれただけなのに…

朝ご飯を食べに行くと「今日は、一緒に食事してくれるんだね。」微笑みながら言われる
愛里のささやき、今まで感じたことのない甘い気持ちになる…

「うれしいかも」
最初に会った日あの日と同じだ。俺は鼓動が速くなるのを感じながら思う
…どうしても、愛里から目をそらせない
…どうしてだろう?まるで愛里を好きみたいな
…どうして?見つめ返してくるんだよ

俺はこの瞬間、恋に落ちる



彼女の顔に浮かぶ満面の笑み
陽光に負けないくらいにまばゆくて
彼女に思わず見とれてしまう

俺を見上げてくる
心がふわりと熱くなる

あの日彼女に出会えた偶然
これは運命?
初めて神に感謝した

彼女が俺を想ってくれる日なんて
もしかしたら一生ない気がして
思わずため息をつく
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彼女の煌めく笑顔を見ながら
心の中で話しかける
…キミの存在をどんなに大きく感じているか、わかっていないんだろうな。
いけない、いけないと思いながらもどんどん愛里に気持ちが傾いていく自分に気づく

俺は速い鼓動をおさえようとして、胸を手のひらでおさえる。どうして、こんなにドキドキしてるんだろう?

愛里はなんとも思ってない…わかってる
思ったら、なぜか心がどんどん沈んでいく。どうして、こんなに寂しい気持ちになるんだろう