やばい…
1位とってみせるとか勢いで言っちゃったけど
もうフラフラしてきて…
目の前がかすみ、足の力が抜ける。
ガシッ
「おい!大丈夫かよ!?」
声のする方へ顔を向けるが逆光でよく相手が見えなかった。
「…せんせ…?」
「…チッ」
無意識に出た言葉に相手はなぜか舌打ちをしてきた。
「あんなヤローと一緒にすんなバカ」
「っ!賢志!?」
意識がはっきりし、賢志だとわかった瞬間支えられていた腕を振りほどいた。
「大丈夫〜?穂香ちゃんまた貧血起こしてるんでしょ」
「あ、拓海…うん、ちょっとね」
「ちょっとどころじゃねぇだろその様子じゃ」
「う、うるさい!余計なお世話なんだけど」
「はあ?倒れそうなのになってたところを助けたあげくあんなくそ教師呼ばわりされたこっちの身にもなれよ」
「う…でもくそって失礼でしょ!いくら気に入らなくても担任なんだからね!」
「担任だからこそだろ!」
「あーもう二人とも!もうちょっと素直になろうよ〜」
素直に、なんて言われても相手が相手だもん!
こうやって目の前にしたらすぐ口喧嘩がはじまっちゃうし
私だって…!