そんなやりとりをよそに液晶とにらみ合いをしてる宮田君。

はやくしよ?(笑)
私先帰るよ??

すると、テレビの方に機器を向け転送ボタンを押した…


~♪~♪~♪~♪~♪~♪~♪~

流れ出す曲に動けなくなる…
そう。それは、私が大好きだった人が大好きな曲だったから…


< 二人で歩く道…
左にいるお前が愛しくて

何度も左側を向く俺
繋いだ手から伝わるお前の温もり

俺だけのだって思っていい?
ダメだと言われても戻れない

もう少ししたら一緒に暮らそう
どんなに辛い生活になろうとも

君の笑顔を守り続けるから… >



宮田君も歌い終わり静まり返る部屋…

『俊也…お前反則だろ。どこまでおとこなんだよ。』

『つか、しんみりしちまった。わりー。これしか歌えねぇの。つか、盛り上がる曲しらねー。』

『宮田!!!あんた最高!(泣)』
また泣いてる綾。

そんなやりとりは聞こえてる…
でも動けない。
なぜなら上手すぎた。宮田君の歌唱力。半端なかった。

すると…

『…小崎?お前…ない……てる?』

えっ?わたしが?泣いてる??
ふと我にかえると一筋の涙がほほを伝っているのを感じた…

「あっ、ごめん!眠くて。」

とっさにごまかした。

『お前なぁ~ムード読めよ(笑)まぁいいや、華ちゃんだし!』

ごまかしきれてないのは皆のかおを見ればわかる。

でも、だれも踏み込まずそっとしておいてくれた…。

ありがとう…