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前奏が鳴り出しマイクをonにする…
< 貴方は今何してる?
私はまだ進めずここにいるよ?
忘れたくて笑顔で居るけど
いつも貴方の笑顔がまとわりつく…
どうして私じゃだめなの?
いつからその子を見てた?
あの愛してるって言葉は本気だった?
嘘でもいいから本気だといって
嘘、もっと私から遠くへ行って?
貴方を思い出すことが
二度とないように
こうして私は貴方を忘れられる日を
待ちわびてる…>
そう。私は全く同じような経験がある。だから好き。それだけ。
…歌い終わると綾が泣いてた
『…っう。ふぁ…う"ま"すぎんだぉぉ…バカ華ぁ…。』
「うまくないよ。てか、綾泣きすぎ。」
『おっまえ…まぢやばいぞ。』
なにが??下手ってこと?
だから歌いたくなかったのに。
『小崎。お前今の勘違いしてとるなよ?』
へっ?どーゆーこと?
まぁいいゃ。
「じゃぁ。帰るけど?」
立ち上がろうとした瞬間ー。
ガシッ。
右腕を捕まれた。
『待てよ。まだ俺歌ってない。
一緒に帰るっつっただろ?』
真剣な顔つきの宮田君を見て座るしかなかった。
『華ちゃん!もう一曲お願い!!この通り!!!』
柳田君は座った私に両手を合わせて頭を下げている。
でも、私の答えは決まってる。
「やだ。一曲って言ったでしょ。」
『お"ねがい"だょぉ~華ぁ…』
まだ涙が止まらない綾。
「綾。また今度二人の時ね☆」
『う"ん…約束ね…』
いつかくるかもしれない。
けど来ないかもしれない約束をした。
すると綾の涙は止まってた。