「女バスの前だと、一人であれをやるのは恥ずかしいんですよ。今日の女バスは、午前中で練習が終わってますからね」

 先生の話に答えた康平だったが、第二体育館へ行ったはずの白鳥が練習場へ戻ってきた。


「どうした白鳥! 第二体育館は誰もいないはずだろ?」

「先生! 僕もそのつもりで行ったんですけど、バスケ部でない人達がいたんで戻ってきたんです」

「白鳥、俺も今からケンケンだから一緒に行こうぜ!」


 康平は、白鳥と共に第二体育館へ向かった。

 中では、康平のクラスメートがバスケの練習をしていた。球技大会でバスケに出るメンバーである。九人いるので、康平以外のメンバーが全員参加している事になる。


「おーい康平、お前も入ってこいよ」

 クラスの男子に誘われた康平だったが、練習中だと断った。


「康平達は、またアレやるんでしょ? 皆、こっちで練習しよ!」

 康平と白鳥がケンケンを始める事を知っている麗奈は、意外にも練習場所をズラして二人に協力していた。