私の視線に気付かないそうちゃんは、いつしか女の子に囲まれ始めている。
遠目から見ていたら、まるで何ら知り合いでもない別人のようにも見えた。
すらっと背が高くて、一緒にいる仲間達の誰より品がある。
そんな彼が私を好きだなんて、しかも幼い頃からずっと想っていてくれたなんて……。
ふと、私の視線に気付いたのか、そうちゃんと目が合う。
軽く微笑むと、彼もまた微笑んで返してくれる。
一度追い返してしまったから近づいてくることはなかった。
いつまでも目をそらさず、遠目でそうちゃんを見つめながら心に誓う。
私は、そうちゃんへの気持ちを誤魔化すために、今までたくさんの嘘をついてきた。
でももうそんなことしない。
ちゃんと素直に、そうちゃんと向き合うよ。
だってやっぱり、そうちゃんが一番好きなんだもの。