あたしが相ケ瀬くんの方を見ると、相ケ瀬くんと目が合った。



そして相ケ瀬くんの方が話し出したんだ。



「俺の家、県外にあるから期間限定で立花の家に同居させてもらってるんだ。



立花の親と俺の親が同じ会社で働いてるからその繋がりでここに」



「ごめんね!本当はあやに言おうか迷ってたんだけど



相ケ瀬くんと誰にも言わないって約束してたからどうしても言えなくて……」



「ううん!それは全然。事情が事情だもん。クラスも部活も家も全部一緒だからバレちゃったら大変だもんね!



でも……」



あやは溜めると、両手で顔を覆ってから『こんな優しくてかっこいい王子と同居とか本当に羨ましい!』と興奮しながら言っていた。