何を期待してたの?

合コンの日。

ただ、足のこと気にかけてくれただけで嬉しくなって。

その次の日。

学校案内してそのお礼にってこんなキレイな夜景が見える丘に連れて来てもらって。
元カノの思い出の場所を私だけに教えたかったとか言われて、特別かもとか思って


……バカみたい。
1人で自惚れてた。


「?誰?」

友姫さんがようやく私に気づいたらしく、私を何故か睨みながら言った。


「あ……、気にしないでください。ヨリ、戻せると良いですね。じゃあね、橋田君」

静かにその場を去った。


悲しいのに涙が出ないのはどうしてだろう。



これで良いんだよね。

元から私みたいなやつが橋田君の彼女になれるわけなかったんだ。


まだ好きなんでしょ?
友姫さんのこと。

思い出の場所に行くくらいまだ想ってるんでしょ?

だったら良かったじゃない。
戻ってきてくれて。


……お幸せに。