「えっ…」

思わず止まる。髪の毛が前にグラッと傾いた。鞄もぐっと前にきた。
止まるかな?
止まった。

下を向いたらまた、ナミダが落ちた。
スマホ、出すべき?
だって、手が濡れてるしずぶ濡れだし、
壊れちゃうかも…。

もう、これ以上、壊れたくナイ…。
もうこれ以上、傷つきたくナイ…。

「もしもし。」
出ちゃった…。