「ま、私の話はこれくらいにして!

次は美優花ちゃんの話聞かせてよ」




窓から私に視線を移しニッコリと笑う紗江ちゃん。



私の話って言われても.....。



「美優花ちゃんが良ければ話してほしいな」



紗江ちゃんの瞳、表情は真剣だ。


こんなにも真剣に私の話を聞こうとしてくれている人がいる。


...そんな人を突き放すなんて私には出来ない。



話して、みよう。




「......わかった。何から話せばいい?」



「そうだなー。まずは美優花ちゃんが今の生活を楽しいと思ってるかどうかを聞きたい」



今の生活.....。


悠と別れる事は出来た。


でも家に帰ればお母さんとお姉ちゃんに罵倒され、学校では無理矢理笑顔を作る。



....楽しいか、なんて。そんなの......