「その、親友さんは今どうしてるの?」




「わからない。

転校したって聞いたあと、凄く後悔した。


親友を一番追い詰めたの絶対私だから。

いつも一緒に居た人から。信頼してた人から無視されるって一番キツイのに。


何回も電話した。何回もメールした。

でも出てくれないんだ。


....当たり前だけどさ。


それでも、一言目を見て謝りたくて毎日メールを送り続けてるよ」



「そうなんだ...」



何処か遠くを見つめるように空を眺め切なそうな表情をする紗江ちゃん。



自分の意思をしっかり持ってそうな紗江ちゃんにもそんな時期があったなんて信じられない。


どんな言葉をかけていいのかわからなくて、私はただ俯く事しか出来なかった。