私だけが知らない話に不安になる。
居心地が悪いと同時に、聞いていいものかわからない。
結局、私はその場は何も言わなかった。
昼食後、お義母さんのいる施設に向かう途中、立ち寄ったコンビニでゼンさんはようやく私に口を開いた。
社長は一服してくると車外に出て、車中には私たちだけ。
「お袋のガン検査の結果が出るんだ」
「ガン……嘘……」
「乳ガンだとさ。もう、おおよそ確定なんだけどな。あとは、どのくらい進行してるかって話」
正直、思ってもみない話に、言葉がない。
お義母さんはまだ50代だ。とても若い。
「部位的には転移が怖いし、手術で取るのが一番いいんだが、本人が最近不調だからな。手術して体力的に大丈夫か、話してくる。その時は、みなみの授乳でもして待っていてくれ」
ゼンさんは淡々と言う。
いつから、そんな話になっていたのだろう。
私が計画した旅行の中に、お義母さんのガン告知が含まれていただなんて。
居心地が悪いと同時に、聞いていいものかわからない。
結局、私はその場は何も言わなかった。
昼食後、お義母さんのいる施設に向かう途中、立ち寄ったコンビニでゼンさんはようやく私に口を開いた。
社長は一服してくると車外に出て、車中には私たちだけ。
「お袋のガン検査の結果が出るんだ」
「ガン……嘘……」
「乳ガンだとさ。もう、おおよそ確定なんだけどな。あとは、どのくらい進行してるかって話」
正直、思ってもみない話に、言葉がない。
お義母さんはまだ50代だ。とても若い。
「部位的には転移が怖いし、手術で取るのが一番いいんだが、本人が最近不調だからな。手術して体力的に大丈夫か、話してくる。その時は、みなみの授乳でもして待っていてくれ」
ゼンさんは淡々と言う。
いつから、そんな話になっていたのだろう。
私が計画した旅行の中に、お義母さんのガン告知が含まれていただなんて。