白い枠のついた、オールドスタイルな写真の中には、一歳くらいの赤ちゃんがお座りして映っていた。目鼻立ちのはっきりした可愛い赤ちゃんだ。


「これが……」


「褝くんよ、ほら目なんかみなみちゃんとそっくり」


この男前な赤ちゃんがゼンさんらしいけど、言われてみれば目のパーツはみなみと一緒だ。
でも、みなみはこんなに整っていない。
その他パーツの崩れ具合は、やっぱり彼女が私似だと感じさせられた。

ごめん、みなみ。
パパに似てれば、美人確定だったのにね……。


お昼ごはんをいただきながら、私たちは当たり障りのない世間話ばかりしていた。みなみの話が主で、子どもの成長が鉄板の話題になるのは、こうした時にわかる。

いや、ひとつだけ『当たり障り』ある話題が出た。
食事も後半、叔父さんが言いづらそうに口を開いた。


「例の検査、今日、結果を聞けるそうだから。褝くん頼むよ」


「わかりました」


ゼンさんが頷く。
この話は社長も聞いているようだ。