ゼンさんの叔父さんご夫妻はお昼ごはんを用意して待っていてくれた。

彼の実家は年配の叔父さん夫妻の家で、広大な農家を営んでいる。
お義父さんの死後、ゼンさんとお義母さんはこの家に移り住み、生活してきた。


「まあ、この前産まれたばかりだと思っていたのに」


叔母さんがみなみを見て目を細める。産まれてすぐにお祝いをもらい、写真付きの内祝いをお送りしたけれど、実際に顔を見せるのは初めてだ。

私は叔母さんの腕にみなみを預ける。
みなみは人見知りで表情を強張らせたものの、泣き出さず叔母さんを見つめていた。


「小さい頃の褝くんに似てるわ」


もう70代半ばを過ぎた叔母さんは嬉々として言う。
そうかな。
みなみは目こそ二重でぱっちりしてきたけれど、鼻はぺちゃんこだし、ムチムチに太り、ゼンさんに似ては見えない。


「ほら、この写真見て」


叔母さんはみなみを私に戻し、仏間から古いアルバムを持ってきてくれる。