私は取り成すように言葉を返した。


「大丈夫。大人が三人もついていくんだし、私がみなみから離れないようにします。……それに」


一番伝えたい本心も口にする。


「お義母さんは、絶対にそんなことしないと思う」


「だから、言い切れないって言っている」


「誰のこともわからないかもしれないし、みなみを孫だって言っても無駄かもしれない。でも、赤ん坊に何かすることはないと思う」


前回会った時、お義母さんが反応してくれたのは、私のお腹に赤ん坊がいたからだ。お義母さんは、何もかもわからなくなっても、子どもに何かしたりはしないんじゃないだろうか。

甘い、希望的観測だって言ってしまえば、それまでだけど。


この件に関して、ゼンさんはその晩は何も喋らなかった。
私もみなみの寝かし付けに入ってしまい、それ以上彼と話すチャンスはなかったし、ゼンさん自身が進んで会話したくもなさそうだった。

翌朝もいつも通り。普段の会話をしただけで、出社していった。