帰り道、美保子さんに習った住所を目指して、みなみのベビーカーを押す私。
といっても、帰り道の徒歩20分を少々横道にそれる程度だ。
せっかくだから、下見していこう……程度の気持ち。
大きな大学の建物の裏手、住宅地の低層ビルの一階部分にその保育園はあった。
『プチフルール』
90年代風なファンシーな書き文字で書かれた保育園の看板。
住宅地の角地にポツンとある園だ。
私の最寄り駅とは逆方向な上に、お隣の区。ノーチェックだった。
想像していたより小さい。園庭もないだろう。
中は擦りガラスでよく見えないけれど、子どもたちの賑やかな声が聞こえてくる。
様子を伺って入り口前をウロウロしていると、中から4歳か5歳くらいの男の子とママが出てきた。
「まさこ先生さよーならー」
男の子が大きな声で挨拶する。ママの方も「お世話様でしたー」なんて声をかける。
中から見送りで顔を出した中年の女性。この人がまさこ先生らしい。
そして、うろついていた私とばっちり目が合ってしまう。
といっても、帰り道の徒歩20分を少々横道にそれる程度だ。
せっかくだから、下見していこう……程度の気持ち。
大きな大学の建物の裏手、住宅地の低層ビルの一階部分にその保育園はあった。
『プチフルール』
90年代風なファンシーな書き文字で書かれた保育園の看板。
住宅地の角地にポツンとある園だ。
私の最寄り駅とは逆方向な上に、お隣の区。ノーチェックだった。
想像していたより小さい。園庭もないだろう。
中は擦りガラスでよく見えないけれど、子どもたちの賑やかな声が聞こえてくる。
様子を伺って入り口前をウロウロしていると、中から4歳か5歳くらいの男の子とママが出てきた。
「まさこ先生さよーならー」
男の子が大きな声で挨拶する。ママの方も「お世話様でしたー」なんて声をかける。
中から見送りで顔を出した中年の女性。この人がまさこ先生らしい。
そして、うろついていた私とばっちり目が合ってしまう。