私は苦笑をずるいニヤニヤ笑いに変えて言った。


「二人目、三人目をこの会社に勤めながら産ませてもらおうって考えてる私としては、ここは恩を売っておこうかなって思うんだ。みなみと離れることに不安はある。でも、私にとってもみなみにとってもいい経験になると思う。
あ、でも保育園が見つからなかったら、ダメだけどね」


「ありがとう、佐波。無理させてすまない」


「大丈夫!」


私はゼンさんが「守る」って言ってくれたことが嬉しかったよ。けして、会社優先なんかじゃなかった。
私はみなみの母親だけど、ゼンさんの役にもたちたい。


「よし!早速、明日から保育園活動、略して保活を開始します!」


私は宣言し、ゼンさんに向かってびしっと敬礼してみせた。