「なに!?」


ゼンさんが目をむき、みなみを見つめる。みなみはニ、三度お尻をぴょこぴょこさせたけれど、今日はもう限界みたいだった。
どうにもならなくなり、自分で寝返るのも忘れ、怒って唸り出した。

「見てないでどうにかしてよ!」って感じの唸り声だった。


「頑張ってるな、みなみ。偉いぞ、パパは嬉しいぞ」


ゼンさんがみなみを抱き上げ、お座りの姿勢に戻してあげる。
それから、ようやくコートを脱いだ。


「すごいよねぇ!6ヶ月ってハイハイが始まる時期としてはどうなんだっけ?早いのかな?」


私はみなみの頑張りが嬉しくて、スーツを脱ぎ、手を洗うゼンさんを追い掛け回して、喋り続けた。


「今日、6ヶ月健診も行ってきたんだよ!みなみ、お医者さんに人見知りして泣いてさぁ。人見知りが始まってるみたいで」


味噌汁は油揚げを切っただけで、お湯すら沸かしてない。
でも優先事項は今日の報告なんだもん。ゼンさんの後をくっついて歩きながら、喋り捲る私。