「なぁ、みなみのへそはまだ取れないのかな」


ゼンさんがみなみのおへそを突っつく。
そこにはまだ黒々としたへその緒が栓のようにくっついている。

産院では1ヶ月以内に取れると聞いていたへその緒。
グラグラはしているものの、まだ取れない。


「ま、もうじき取れるんじゃない?」


「おまえ、相変わらず呑気だな」


「だって、私がぶっちぎるわけにもいかないッスよね」


このミイラみたいな内臓の一部。いつまでも取れないなんてことはないと思う。
お風呂上りのおへその消毒はちょっと面倒だけど、心配するほどのことじゃないよねぇ。


みなみは全身洗ってもらい、もう一度湯船に浸かって、お風呂を出た。
人生初のお風呂、終了!!


私はガーゼのバスタオルに彼女を包んでリビングへ戻る。

そういえば、ゼンさんの裸を初めてしっかり見た。
そっちより、みなみのお風呂に集中してたよ……。
勿体無かったかな……。