「えー?私がやると盆踊りになっちゃうんだよ?美保子さんはキレーだよ」


「昔ね、うんと小さい頃にバレエやってたの」


なるほど!美保子さんの動作ひとつひとつが優雅なのは、バレエのおかげか!
ゼンさんが、今からみなみの習い事を検討していることを思い出す。


「うちの旦那さん、みなみにバレエやらせたがってるみたいなんだよね」


「あら、いいと思うわ」


「私は今までどっちでもいいと思ってたけど、美保子さんみたいになってくれるなら、バレエやらせるわ」


「やだもう、佐波さん」


照れても可愛いよ、美保子さん。


授乳を終え、スタジオを出る。ベビーカーに乗せて歩き出すと、みなみはすぐにウトウト。

逆に純誠くんは目が爛々だ。
レッスン中、寝ちゃったもんね。