「ゼンさん……」


私の真横で
「ふっ」
とういう声が空気を震わせた。

私たちが見ると、そこには顔を真っ赤にし、今まさに大声で泣き出そうというみなみがいた。


「ふっふやぁぁぁぁぁぁ!!!」


「はいはい、みなみ!ごめん、ごめん」


ゼンさんが私より先にみなみを抱き上げた。


「ただいま、みなみ。悪かった、おまえのお風呂が先だったな」


ホント、すまんです、みなみさん。
あわや盛り上がりそうになったパパとママを許して。



みなみの授乳は今より45分前。
次の授乳はお風呂後にするとして、私とゼンさんはお風呂の支度を始めた。

先に入ったゼンさんが、準備でき次第お風呂場のインターホンで呼ぶ。
私はすっぽんぽんにしたみなみにガーゼの沐浴布をかけてお風呂場へ。


「じゃ、お願いしまーす」


湯船のゼンさんに、みなみ受け渡し!
そして、ゼンさんの手でみなみはお湯の中へちゃぷんと浸かっていく。