「よろしくお願いしまーす」


ゼンさんが私のおしりの上にまたがり、上からぎゅうぎゅう腰を押す。


「アタタ、ちょっと力強いですよ!」


「軟弱者め」


ゼンさんのマッサージは効かないわけじゃないけど、とにかく痛い。
やってもらって偉そうだけど、力加減がわかんないんだよ、この人。


「ううーっ、うーん!痛いよう!」


しばしうめいていた私は、やがて背中全体にズシッと重みを感じた。
後頭部に吐息がかかる。

首を捻ってみれば、私の背中にゼンさんの身体が乗っかっているではないか。
背中とお腹がくっついた状態だ。

何事ですか!?旦那さん!!


「ゼンさん!重いよ!」


ゼンさんは文句を言う私の耳にキスをして笑った。


「密着してたら変な気になってきた」


はー!?

思春期の男子じゃないんだから!!