数日後、私は美保子さんの家に遊びに来ていた。

天気もいいし、散歩もかねて20分歩いてやってきた。
美保子さんは可愛い戸建てに住んでいる。区が変わるので、健診なんか別々だけど。


純誠くんの横に転がしたみなみは明らかにデカイ。
純誠くんの方が半月早いはずなのに。


「あらぁ、みなみちゃん大きいわ。羨ましい!」


美保子さんが無邪気に言う。


「うちは3ヶ月健診でも小さめで、ちらっと母に話したら『ミルクを足しなさい』ってうるさいのよ」


「私たちが赤ちゃんの時代ってミルクと混合栄養で育てるのが主流だったみたいだもんね」


確かに、うちの母にも
「みなみが寝ない」
なんてこぼしたら、
「母乳が足りないからお腹が空いて起きるんじゃない?ミルク足せば?」
なんて答えが返ってきた。
それ以来、頭には「母乳が足りない」なんて言葉も引っ掛かっている。