「葵っ」
一人。
公園のブランコで考え事をしていたら、夕方になっていた。
「...みんな、心配してる。」
みんなって、誰?
タクトも?
「帰るぞ。」
タクトが、てを出してくれた。
「ダメだよ、タクト。彼女いるのに。」
「お前、そればっか。なにがダメなんだよ」
「ミオが、傷ついちゃう。」
私だって、タクトのことが好き。
でも、ミオも、好きなんだ。
大好きなタクトと、大好きなミオが付き合うなんて、喜ぶべきだよね?
「私、タクト離れしなきゃ、ね」
「は?」
「これからは。タクトの2番目。」
私の一番は、柳になる。
「今まで、ありがとうね」
泣きそうになるのを抑えて、笑った。