「葵衣ー、おはっ♪」
「おはよぅー夏」
「おはよう~二人とも」
「おはよう双葉~」
夏、こと、椎名夏紀。
彼女も小学校2年生からの付き合いで仲良し。
双葉。
榎本双葉。
おっとりしていて優しい子。
高校で知り合って、すぐに仲良くなった。

大体いつもこの三人でいる。
「なっちゃん」

「アオちゃん」
双葉は私たちのことをそう呼ぶ。
呼び捨てで呼んでくれて、いいのに...。
「じゃー、うち部活あるし行くわ」
「朝練?頑張ってね、夏紀」
「おーう」
夏紀は陸上部に所属している。
しかも、全国大会に行くほどの実力の持ち主だ。
砲丸投げ...?
を、16メートル程とばすらしい。
「なっちゃんも、大変だねぇ」
「うーん...、アハハ」
そういう双葉はメイキング部。
お菓子作りにお裁縫。
可愛い双葉にはピッタリだと思う。
私は。
部活に所属していない。
まぁ、拓斗の応援でほとんどサッカー部のマネージャーになっているけど。