「ああ、息が苦しい…な」

泳いでいるときはちゃんと呼吸の仕方が分かっていたのに、陸にいる方が呼吸困難なんて。

自嘲気味に笑った私の耳に不意に『また明日』という声がフラッシュバックする。

「明日に、なっちゃったか」

それを引き金に昨日の変な奴のことを思い出す。
約束したわけではない。
それでも、明日だが今日になってしまったから。

「行って……みよう、かな?」

どうせ他にすることもないのだから。
夜の予定だけどうにか見つけられた私の意識はふたたび夢の中に引きずられた。