聖ミリオーネロンダリング学園――。
通称――聖ミリング――。
とあるバブル長者が、「なぁーんか学校創りたくなったぁ――」と、ドンペリに酔い、キャバ嬢に持ち上げられて創立された、「由緒正しき」学園――。
リーマンショックの煽りで頓挫しかけたが、学園オーナーの破れかぶれ投資戦法が、資産を天文学的金額にまで引き上げ、増殖した「実」を各方面へ「有効」に分配した――。
許認可に影響力のある「先生方」や高級官僚に対し、美人局ハニートラップアタックを敢行し、弱みを握り、彼らを「優しく」諭して学校法人を設立、程なくして学舎にあるまじきスタイリッシュなデザイナーズ校舎が完成する――。
予備校の人気講師達を、札束ビンタストリームで、「合法的」に引き抜き、充実の教師陣を確保――。
学生の親の年収を考慮した、年間授業料の2割、5割、全額補助制度――地方から入学して来る学生の為には、広い個室の寮が完備される――。
格安で提供される、和洋中、三ツ星級の学食――併設されるファストフード、雑貨店、コンビニ――。
どれも、メジャー級の店が学園生活を彩る――。